秋田県仙北郡美郷町六郷字熊野226-1

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秋田県大仙市・美郷町の造園工事店/(有)高橋造園土木公式ブログ 2009年10月
「サクラを移動したいんだけど大丈夫?またいつの時期にやったらいい?」
とのご相談でした。

木の移動、移植はサクラは可能です。ただ、ハナズオウなどの樹種によっては移植が難しいものもあります。
また時期ですが、春一番の葉が出る前が適期になります。

移植は木にとっては大手術です。根をぐるりと切って、日当たりも土もまったく違う場所にいくわけですから
枯死してしまうこともあります。まさに木にとっては命がけです。

なので時期と方法はしっかりと吟味して、施工に臨みたいものです。
移植の成功率をアップする方法の一つに「根回し」という技術があります。これは本移植で根が完全に切られる前に根を切って、細かい根を充実させるのを目的とします。養分や水分は細根によって吸収されます。ですから細根の数が多ければ、多いほど、その分体力を蓄える事ができます。ですから移植する場合は、最低でも半年前から根回しをして細根を発生させると移植はもちろんの事、移植後の木の生長具合も良好になります。

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まずは根鉢の大きさを決めます。一般的に根周囲の長さが鉢の半径になります。

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上で決めた鉢の大きさより一回り大きめに掘っていきます。

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ここがポイントです。環状剥皮を行ないます。これは根の皮を形成層まで削って、樹体を支持しながら細い根を出させる事を目的とします。樹のサイズにもよりますが、今回は5箇所で行ないます。

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細根が張りやすいように、堆肥を混入して埋め戻します。

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発根促進剤を灌水し、根の発生を促します。

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黄色のテープは環状剥皮を行なった場所の目印です。本移植の際、傷つけないようにするためです。
これで半年以上養生をして細根の発生具合を見て、本移植を行います。


さぁ どんどん根を出してくれ~!!!